古今和歌集から選ぶ、美しく響く10の和歌
- 春過ぎて夏来にけらし白妙の衣干すてふ天の香具山(大中臣能宣)
- あらざらむこの世のほかの思ひ出にいまひとたびのあふこともがな(紀貫之)
- ちはやふる神代もきかず龍田川からくれないに水くくるとは(在原業平)
- 花の色はうつりにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに(小野小町)
- もろともに あはれと思へ 山桜 花よりほかに 知る人もなし(参議篁)
- 風そよぐならの小川の夕暮れはみそぎぞ夏のしるしなりける(文屋康秀)
- 都の西の方にしがらみある身につくばふ心あるらん(紀貫之)
- 難波潟 みじかき芦の ふしの間も 逢はでこの世を すぐしてよとや(阿倍仲麻呂)
- あまのはら ふりさけみれば かすがなる みかさのやまに いでしつきかも(山上憶良)
- しのぶれど 色に出でにけり わが恋は 物や思ふと 人の問ふまで(泰澄法師)
- ちはるかみねに ふきそよぐなつのおほかたのしげきにたへぬ あまのかぐやま(大伴家持)